空き缶のプルタブを集めてリサイクルしようというはた迷惑な運動についてはてなのトップに載っていて、ああこれだ、って思った。
たぶんこの世には、目的や本質を考えることがとても苦手な人というのがいるのだろう。そういう人にとってはプルタブを集めちゃいけない理由だとか、被災地に千羽鶴を送ってはいけない理由だとか、そういうのを理解するのは不可能で、でも何かをしたいという善意だけはたっぷりあって、だからこういうわけわかんない迷惑な行動に結びつくのだろう。それ自体は仕方ない。いろんな人がいてこその社会なのだから、頭が少々残念な人だって排斥されるいわれはない。
だけど自らを省みる、という機能が欠落した彼らは、自分の常識を唯一絶対の常識だと思っていて、プルタブを集めたり千羽鶴を折ったりする苦行を強要してくる。それが私にとってめちゃくちゃストレスなんだなって思う。
ストレスっていうか、なんかもう単純に怖い。目的と手段の区別をつけられないこの人達は、お国のために死ぬのが国民の義務とか平気で言い出しそうで怖い。
似たような事例だと、ベルマークなんかもそうだよね。あれPTAが何時間もかけて種類別に分けてセロテープで束にして集計して送るのよ。そんで累計何百時間もかけてんのに合計金額がせぜい10万程度。もうその時間分みんなでバイトして寄付したほうがよくね、ていうか私が10万寄付するから代わりにPTA役員免除してよ。
ほかにもさ、場所もサイズも指定された名札つけだとか、どこにも売ってないサイズの袋物を大量に用意しなけりゃならないとか、算数セットのおはじきに永遠名前書き続けなきゃいけないとか、全員お揃いという見た目を維持するためだけに指定の筆箱やら鉛筆やら名札やら制服のリボンやら靴下やらいくつあるんだか数える気にもならないようなこまごましたものを毎日揃えなきゃならないとか。
漢字練習だとか計算ドリルだとか音読だとかもそうだよね。ああいうの宿題で強制するのやめてほしい。反復練習で覚えられるタイプの子だったら有効なんだろうけど、そういう子ってむしろ少数派だから。ほんと無駄な時間。
私だってルール全てが嫌いなわけじゃなくて、熊にあわないように外出時には必ず鈴をつけろ、とかそういう意味のあるルールなら覚えられるんだよ。自分にとってあるいは共同体にとって有益な行動なのだと理解できればむしろ積極的にルールを守る。だけどコップ入れる袋が16×18センチじゃなきゃいけなくて17×17センチじゃだめとかそんなの意味無いじゃん。その1cmで人が死ぬわけ？ていうかほんとにこだわるんなら学校指定のものを一括で買えよ。結局袋のサイズを揃えることが目的なんじゃなくて、従順に言われたことをこなす脳みそスポイル人間を量産することが目的なんでしょ、だったら正直にそう言えばいいじゃん。
そんなわけのわからないマイルールを押し付けられて守れなかったら欠陥人間扱いですよ、将来ロクな大人になれないとか言われちゃうわけですよ。ロクな大人じゃないのはどっちかと。
給食全部食べろとか、掃除は素手で心を込めてとか、かけっこは手をつないでみんなでゴールとか、ほんとにさ、学校って無意味な苦行が多すぎる。
それから話が子育てからそれるけど、ゴミ分別なんかも無意味な苦行と化してる自治体は多い。プラスチックと可燃を分けるのはプラをリサイクルするからでしょ、なのに汚れたプラをプラに入れさせて再生不可能にさせてたり、プラやペットボトルの混入が無くなって生ゴミだけになってしまった可燃ごみを燃やすのに余計な石油を使ってたり、焼却炉が新しくなって高温で焼けるようになったのにまだ旧来の分類をしてたり。あれだって結局行政の言うこと守らせたいだけじゃん。昔住んでた田舎なんて、見た目がビンぽかったらプラ製でもビンの日に出さなきゃ突っ返されてたし、あまりにゴミ出しのルール違反が多いもんだから最終的にゴミ袋に名前書けってことになってた。いやそこ形骸化している複雑怪奇なルール自体を見直すべきところだろと。資源の有効活用という目的なんかどうでもよくなってて、住民にルールを守らせることだけが至上命題と化していてすげぇ気持ち悪い田舎だった。
まぁ大人になっても無駄な苦行をしている場所は多いけどさ、でも大人は自分の所属場所を選べるからまだラクじゃん。子供と子供の親は学校以外の選択肢はほぼ無いからほんときつい。なのに子供の面倒見てるだけなんてラクでうらやましいだとか子持ちは優遇されてるとか言われるんだよほんと報われない。
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そりゃね、何も考えずにプルタブ集めに熱中できる人は子育てなんか楽勝なんでしょうよ、むしろなんでプルタブ集めできないのか意味分かんないでしょうよ。だけど意味の無い行為を行うことがめちゃくちゃ苦痛ってタイプにとっては子育てと医療はほんと鬼門。あたまおかしくなる。
