こういうこと言うと悪口っぽく受け取られちゃうからあまりおおっぴらに言えないんだけど、別にバカを見下したいとかじゃなくてね、相互理解みたいなことをしたいなと思ってる。
高IQにとって平均IQの人というのは、なんか宇宙人っぽいっていうか言葉通じてない感があってなに考えてるか全然わからなくて、薄気味悪く感じてしまう。
どーして彼らは、どう考えても無意味な行為の固執してるのか、昨日と今日で言ってることが180度変わるのか、自分の本心を隠してるようなことを言ってるわりに行動でダダ漏れなのか、彼らの行動はあまりに理不尽すぎて逆に何か深い意味があるんじゃないか、と思ってしまって本気で悩んでいる高IQは結構多い。
なんか普通IQの妙なこだわり行動を見てると、お釈迦様が苦行してるのを見てる気分になる。断食したり炎天下で祈り続けたり山道を何ヶ月も歩き続けたり、頭おかしいのかな?という行為を強い信念と執着を持って行っているのを見ると、バカみたい、と思うの通り越して、なんかすげぇ、ってなるでしょ。
当事者すら自覚してない人も多いけど、他人の言動の薄気味悪さというのは高IQにとってかなりのストレスになってる。正体不明の薄気味悪さの原因を解明できずに精神科に行って「他の人の考えていることが分からない」とか言っちゃうと統合失調症と診断されちゃったりするw
でもって最近、普通IQに抱く理解不能の薄気味悪さってトカゲやトリを見たときの薄気味悪さと一緒だな、ということに気づきました。
原始的な生き物は、幼少期に刷り込まれた条件付けを修正するのが不可能に近い。だから幼少期に例えば「赤色のエサは不味い」と刷り込んだら、超おいしい赤色のエサを与えても食べようとしない。彼らは一度覚えちゃったことを修正できない。無限にある情報の中でたまたまタイミングよく刷り込まれてしまった情報だけを根拠に生きている。
それと同様に、平均IQも一度覚えちゃったことを修正することに多大な労力を要するらしい。だから新しい情報を受け入れられない。彼らは一番脳みそのやわらかい高校~大学くらいの時期に刷り込まれてしまった情報だけを根拠に生きている。長い人生のうちたった数年、そのタイミングで習った知識や起こった事件だけが彼らの世界を構成している。それ以外の時期の情報は3歩歩くと忘れてしまう。
だから普通の人の謎の固執を解明するためには、彼らが大学時代に何を学んだかというのが手がかりになる。
これは「大学時代にバブルを経験した世代の脳内は死ぬまでバブリーに国家予算を食いつぶす」みたいな人生観的な部分にも使える考え方だけど、どっちかっていうとアカデミックな世界で有効だ。
大学時代に古式ゆかしい生物学を習ってしまった老年教授には分子生物学は理解できない。でもそれは教授の博識でもって分子生物学を否定しているわけではなくて、単にこれまで習ったことをデリートして上書きすることができないだけだ。それに気づければ、教授に分子生物学を理解させるなんていうお互いにとって不毛な作業をせずに、彼のノスタルジーを尊重しつつ研究を進めることができる。
一方的に自分の都合を押し付けるのではなくて、相手のナラティブを尊重すること、というのはよく言われるけど、具体的には「相手のナラティブ=トリっぽさ」を尊重するといいかんじ、という話でした。