雑記帳

リベラルでもフェミでもないただの愚痴

ヨシケイの宅配サービスに闇を垣間見る

ヨシケイの食材宅配サービスというものがある。

なんでも、毎日のレシピを勝手に考えてそれに必要な食材を毎日届けてくれるから、消費者はただヨシケイの指示通りに調理するだけでいいらしい。スーパーに買い物に行ったり献立を考えたりする手間なしに毎日立派なご飯が食べられるというサービス。

毎食たったの30分のカンタン調理。

 

いや料理に30分もかけないし、食いもんなんて腐ってなきゃなんでもいーじゃん。

キヌアの照り焼きハンバーグやられんこんの塩きんぴらやらいう調理実習に出てくるみたいなご飯とか毎日作って食べなきゃいけないとかなにそれ怖い。

 

しかもそんなにおいしくない。

ヨシケイの名誉のために言っておくと、ヨシケイの宅配ごはんはそのへんのファミレスなんかよりはよっぽどおいしいとは思う。でも近所のばあちゃんが趣味で作ってる完全無農薬野菜とか、毎日産みたて烏骨鶏卵とか、明治時代の蔵で作ってる醤油とか、手作業で挽いてその場で打った霧下蕎麦とか、そういうのに慣れちゃうと量産品の薬品臭が気になる。

 

なんか、毎食きちんと立派な一汁三菜を食べなきゃいけないという呪縛にかかってる人が多すぎると思うんだ。そのくせ食材の品質とか安全性とかそういうのを見分ける味覚すら磨耗して立派なパッケージだけに振り回されて手間だけが無限に増えていく。

 

 

コンサートもそう。

最近クラシックですらなんのためらいもなくルーチンでマイクを使う。でもマイクを通してスピーカーで流れる音を聞くならCDで十分なわけで。わざわざコンサートに行くってことは生の音を聞きに来てるわけなんだけど。生の音と電子音の聞き分けすらできないのになんで音楽聞きにくるんだか意味わかんない。

 

 

自分の目と耳と鼻と舌と皮膚で確かめる、ということを放棄してキャッチコピーだけに頼って写真映りのいいご立派なものを求めて薬品漬けの不自然なものをありがたがるのほんとに気持ち悪い。