雑記帳

リベラルでもフェミでもないただの愚痴

ババアが若者に説教を垂れてみる

ババアなのでチャレンジしている若者をみるといろいろとアドバイスしたくなります。でもかつて若者だったババアは老害の説教がウザいということを忘れるほど耄碌はしていないので自分のブログでこっそりとエア説教します。ババアが気分よくマウントをとるだけの内容です。

 

こちらの堀元さんという方は、DASH村のような村をみんなでつくるプロジェクトをやめるそうです。今回はこの堀元さんにババアがこっそり勝手に説教します。レッツ老害

ken-horimoto.com

 

ほめるところ

まずね、この人のいいところね。

最初にいいことを言ってから改善点を言う、これマネジメントの基礎なんで、まずいいところ書くよ。

 

まず、いろいろやってみる根性は見上げたもんだと思うよ。それで出資を集められてしまうのもすごいこと。ババアなんて人に会うどころか服着て外出するのすらハードル高いもの。毎日誰かに会ってビジョンを語る情熱があるというのは(たとえそのビジョンが薄っぺらいものであっても)一種の才能だから大事にしたほうがいい。

 

あと打たれ強いのもね。

批判も炎上もめちゃくちゃメンタル削るから。まず内輪もめしても最後は大人の対応できるの偉い。批判のコメントをちゃんと読んで反応返せるのもえらい。普通の人ならこの時点で潰れてるから。一度訴訟されてるのにめげないのもえらい。ちゃんと後始末してるのも偉い。私はいつも撤退は丸投げするもん。

 

それと、そこそこ公平で冷静なところとかもなにげにえらい。

雇った人たちが次々やめていってしまう、部下とうまくコミュニケーションがとれないという最大の問題はあるにせよ、関係がこじれてしまった仲間に対して殴り合いの喧嘩とかパワハラとかせずに対応できたのはほんとえらい。これができないオッサンいっぱいいるから。私もちゃんとできてる自信はない。

 

それに、自分の気持ちを赤裸々に発信できるというのも強い原動力になります。たいていの願望は口に出しているうちに誰かが勝手にお膳立てして達成させてくれます。

 

あと、これも実は結構貴重な知見だと思う。

結局のところ「大きな労力をつぎ込めばお金にはなる」という当たり前の結論を導いただけだった。

スタートアップの何が大変って、「そんなことできっこない」という自分の思い込みを超えることなんで。 だいたいのことは行動しさえすれば達成できる、というありふれた事実を行動レベルで実感できているということは今後の機動がぐんと上がる。よかったね。

 

ねぎらうとこ

堀元さんが人の心を持たないサイコパスとかでない限り、今回のことできっと結構凹んでいると思う。炎上も批判もヘイトも自分で感じている以上にメンタルを削る。挽回しなければと焦ってさらに風呂敷を広げてしまったり、エベレストに登って死んじゃったりするのはこういうときだ。

こういうときは精神のバランスが取れないから、批判やヘイトを真摯に受け止めて鬱になるリスクだけでなく、仲間の耳触りのいい言葉に慰められてハイになるリスクも大きい。とくに昨今のツイッターは身内だけの心地よい世界に浸ってしまいやすい。

だからできればアンチとも仲間とも距離をとってネットと人間関係を切り離し、ゆっくり休んでほしいなと思う。

 

改善したほうがいいとこ

さて。ここからが本題なんだけど、堀元さんはわりかしビジネス的な才能がある人なんだと思うんですね。自分の情熱を感染させ人とお金を動かすことができる人なんだと思う。

逆に、刺身にタンポポ載せるような単純作業はすごく苦手なんだと思う。

あと、なまじ非凡だから平凡な人の気持ちが分からない。

 

うん。めっちゃわかる。

新しいことを始めるときのヒャッハー感すごいよね。あれを知ったらもう後に戻れないくらい強烈な快感で、私なんていい年していまだにあれを追い求めてるしヒャッハーできなくなったら潔く死ぬ。

でもある程度の事業規模になったらヒャッハーなタイプの人たち以外ともうまくつきあっていかないといけないのですよ。平凡で善良な市民は平然と出る杭を叩き潰してきます。彼らをうまくあしらわないとビジネスはいつか必ず潰される。ビジネスが成長できないとかでなくて、彼らに足を引っ張られて再起不能になるまで潰されるんです。彼らの行動原理は「みんながやっているから」「偉い人が言っているから」「自分の気分がいいから」です。合理性とか正しさとか全体の幸福とか持続的成長とかそういうマトモな理論は通じません。

これは文化の違いなので彼らはそういう部族の人なのだと思うしかないです。首狩り族に首を狩るなと言っても仕方がないので自分の首を防御しましょう。 

 

 だから堀元さんが今後、逮捕前のホリエモンとか某高知のブロガーとか某妙ちきりんな名前のブロガーとか某元東電の童貞イジリ女性とかのような中身のない炎上だけを繰り返したい、誹謗中傷もヘイトも逮捕も辞さないというのであればいまのまま純真な真心だけを発信していけばいいけど、ちゃんとビジネスとして自分の功績を世に問いたいのであればもう少し社交辞令を身に着けたほうが安全だと思う。

 

ビジネス撤退の理由として「飽きた」というのを上げてるの、私はすごい納得できる。個人ビジネスの原動力は個人の熱意だけで、熱意が無ければ何も始まらないし熱意さえあればなんでもできる、熱意は宇宙で最も貴重な資源、というのすごいわかる。 

でも、毎日決まった時間に出勤してれば給料が振り込まれるのが当然の権利という人たちにとって熱意なんて甘えにしかみえないんですよ。サラリーマンは仕事に熱意なんか感じたらやっていけないんです。だから飽きたからって仕事を放り投げることができる(ように見える)起業家がうらやましくて憎くなるんです。そして彼らは自分の羨望感をねたみとして他者にぶつけることにためらいがない。

そんな人たちがわんさかいる中で、一人一人に説教して考えを改めさせるよりは彼らをいらだたせない振る舞いで偽装するほうがよっぽど楽で安全です。

 

ということで、猫をかぶるほうほうを覚えたほうが能率的だよというババアの説教でした。