ここ数日いろいろ読んだり考えたりして、どうやらhagex氏がイケハヤ氏やはあちゅう氏に対して吐いた暴言の数々をネットリンチでありイジメであると思う人がいるらしいということを知りました。
慌てて付け加えておくと、私はhagex氏がやったことが高潔な行為だとは思っていないしhagex氏が聖人君子だったとも思っていない。彼はゲスなネットウォッチャーであり時には超えてはいけない一線を越えることもあったあまり線引きの得意でない煽り芸人だったと思っている。そして煽りという芸風が今後許容されうるべきかはグレーだとも思っている。
ただ、あれが中学校の教室で起こるイジメと同じものだというのはあまりに構造が見えていないのではないか。
前提として。今回の事件をまとめてみたやつがこちら。
まず、彼が煽る相手は炎上芸人であるという前提はみなさんご存じなんだろうか。
イケハヤ氏もはあちゅう氏も田端氏もいろいろゲスい言動をマネタイズにつなげる芸人です。彼らはただの空気読めないゲスではなく、炎上によってリアルマネーを稼ぐ人たちなのです。
私も一応悪徳業者の端くれなので炎上商法を仕掛けたりもします。
そしてうまく炎上したら、いよしゃぁぁぁぁぁとか言いながらコロンビアポーズをする程度には大喜びします。
炎上ってめっちゃオイシイんですよ。一般の人にとって炎上はメンタルをがっつり削るデメリットばかりが大きくメリットなんてせいぜい広告収入の数万円程度です。ですが芸人にとっての炎上はわけのわからないグレーなところからわけのわからない額のマネーが転がり込んでくるボーナスタイムです。このボーナスのためなら私生活も実名も顔も売るというのが彼ら炎上芸人の生き方です。
そして、一線を越えてしまった芸人にとって、情報開示はご褒美です。一般の人であれば不都合なこと、不祥事とか過去の発言とかを知られるのはひたすら迷惑なだけでしょうし傷つくものでしょう。ですが芸人は暴露こそパワーです。ホリエモンは逮捕すらネタにしました。逮捕のデメリットに比べたらはるかに少ないかもしれませんが、逮捕を公開することでメリットを得ることができるのが彼ら芸人です。
今回は『社長がウンコを漏らしてしまったことが明るみに出る』という前提で考えると、まず間違いなくニュースで取り上げられるはずです」
「確かにそんなニュースやってたら僕は絶対見ます」
「テレビやWEBで取り上げられて、会社名や会見内容は否が応でも世間に注目されることになります。これってすごい宣伝効果ですよね?」
hagex氏はそういった彼らのマネー事情をよく知ったうえで彼らとうまく共生していました。hagex氏がゲスであることに変わりはないし、時にはやりすぎたこともあるでしょう。ですがhagex氏と芸人は基本的には共生関係です。文春と芸能人が共生関係なのと同じです。
たぶんそのあたりの感覚は、普通に雇われて言われたことだけをやっていれば自動的に給料が振り込まれるのが当然の権利だと思って生きている人には分からないところだとは思います。
かといって、芸人だからといって炎上に傷つかないわけではないでしょう。自分で蒔いた種とはいえ心無い言葉には傷つきます。そして炎上はたいていの場合コントロールできません。自分が言及してほしい部分だけを都合よくたたかれることはまずなく、キチガイに予想外の因縁をつけられるのが炎上というものです。だから炎上商法そのものがゲスであり、良識ある人は炎上芸人だからといって炎上させたり叩いたりしないというリテラシーは持ち続けたいものです。
でも芸人にとっては炎上も暴露もボーナスでありご褒美であるという側面を持つというのも無視できない事実です。
だからhagex氏の行動の是非は別途議論するとして少なくとも、あれは教室で起こるイジメとは別物です。似た状況にフラッシュバックするのは分かるけどちょっと冷静になってください。
あとね、ほんとなんでみんなイケハヤ氏やはあちゅう氏や八木氏や安倍総理や竹中平蔵氏がやってることがイジメなんだって気づかないのまじわけわかんない。
・ローカル"ヒーロー"という肩書を利用してもっともらしい事を言い、"正義"を演じ
・自分達にとって利になるファンを集めてコミュニティを作り
・コミュニティ内で諍いが起これば、諍いの当事者の内、利にならない方をコミュニティの力で攻撃する
これがなんでhagex氏なのさー…
いやhagex氏もそういう人だったけどさ、他の人のがよっぽどゲスにこういう分断統治してんじゃん。なんでそこ認知が歪むの。
以下、生存者バイアスによるパワハラ発言をかまして終わりにしようと思います。
あのね、狡猾なイジメっ子ってhagexなんか聖人君子に見えるくらい狡猾に孤立させてくるからね。hagex程度の奴なんかその辺にゴロゴロしてるよ。hagex氏くらいうまくあしらえなくてどうすんの。
なんて言いたくなる程度には私も傷ついているのだなと自覚しました。