正直ドン引きしたのだけど、加害や不名誉とは社会が規定するものであり変化しうるものなのかもしれないというのを考えたので書く。
小学生男子に性的な行為をした女性が逮捕された件で被害者と容疑者のツイッターがまとめられていてそれに対してうらやましいとか男の勲章とかいう感想が上がっていた。
この事件がもし男女逆転していたら問答無用でポリコレ棍棒やフェミ棍棒が発動して類似事例のmetooからの失脚祭りに発展してがんがん燃やし尽くされる案件だと思う。
なのに男性論客が誰一人「これは加害である」と明言しないのが闇深い。
え、なに年上のおねーさんとセックスするのは男にとってご褒美なん?二次創作じゃないよ現実に起こったことだよ?
だって小学生女子がネトゲで知り合ったオッサンを頼ってたった一人で縁もゆかりもない土地に行ってオッサンとセックスしまくってました。とかもう想像するだけで胸が締め付けられる悲惨な状態じゃん。なんでそんなことしなきゃいけないほど追い詰められちゃったの福祉と周りの大人は何やってるんだ。そんな子とセックスしてあまつさえ「合意の上だった相手も喜んでいた」とか発言するオッサンは万死に値する。
この事例のキモは小学生がわりと能動的だったことで、わざわざ電車に乗って女性に会いに行ってそこで女性と「みだらな行為」をしたのだから小学生のほうも合意があったんだろ綺麗なお姉さんとセックスできてうらやましい。という思考の流れになりうるのだと思う。思いたい。まさか被害者が男性で加害者が女性であれば強姦でもうらやましいとか言う鬼畜はいないよな…?
でもやっぱり女性被害者のほうが悲惨、というような気持ちは正直私の中にもある。つっこむより突っ込まれるほうが被害が大きい、みたいな。確かにレイプされた後にモーニングアフターピルを飲まなければいけない女性のほうが身体的ダメージははるかに大きい。
逆に加害者目線で考えてみた時に、女性加害者と男性被害者であればせいぜいカンジダうつされたとか擦りすぎて亀頭から血が出たとかそんな程度にしか加害できないけれど、男性加害者と女性被害者であればその場で傷付けるだけでなく妊娠させることもできるしホルモンバランスを含め長期的に体の内側を蹂躙することができる。*1加害者の目的が支配であればやはり男性加害者のほうがより強力に目的を達成することができる。これが男性のほうが性犯罪に走りやすい理由かもしれない。加害したい女性は性犯罪以外の方法をとるのではないか。
そういう勝利条件と敗北条件の差異というのはあるとしても、やっぱり大人とセックスする小学生の子供に対してうらやましいという発想はおぞましいと私は思う。
でも果たして本当におぞましいのだろうか。自己決定権やら自由やら権利やらという現代的観点でみたときに、選択肢の少ない子供に対して何かを強要するのは悪なのだけど、自由なんかくそくらえなエセ保守の皆様方にとってはモノにしたオンナの数が勲章なのかもしれない。
なんだろう、なんか、古代アステカでは生贄になって神に身を捧げるのが最高の名誉とかそういう話を聞いたような気持ち。なんで会ったことも無い神のために死ななくてはいかんのだという現代的な観点を古代アステカに持ちこむのは文化的侵略で、たぶんコンビニのエロ本を撤去するのが侵略と感じられる人もそういう気持ちなのでは。そういう人たちを同じ文化を共有する人間として扱うこと自体が間違ってる気がしてきた。
*1:ここでは挿入からの射精というテンプレセックスを強要することのみを想定しています。それ以外の暴力や傷害は想定していません。