雑記帳

リベラルでもフェミでもないただの愚痴

患者が医療に本当に要求しているのは治ることではなかったりする

がんが治るとか難病が治るとかいうインチキ療法はまぁ普通にインチキなわけで、その点に関しては疑問の余地が無いわけだけど、じゃあそれなりに効果のあるいわゆる正しい医療が正しいのかというとたぶんそういうわけじゃないと思う。

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標準医療が絶対正しい、インチキ医療はインチキで効果が無いから悪、という良識的な人は、患者っていうか日本人全体っていうかむしろ人類全体がちゃんと死と病気について考えてないから、自分が何を望んでいるかよく分かってないという大問題を無視している。インチキ医療はインチキという点は私も賛同するけども。

インチキ医療をドヤ顔で否定するだけなら誰でもできる。だけど本当にインチキ医療で不幸になる人を止めたいのであれば、インチキ医療にすがりたくなるくらいに医療が患者の求めるものを提供できていない現状を認めなければいけない。

 

 

病者が求めるのは不老不死の完璧な健康で、それは不可能。

じゃあ次善の策として標準医療が不完全な健康を提供しますよ不完全ではあるが長生きできますよほーらうれしいでしょう!

 

というのは「カレーが食べたい」という人に「カレーは無いからウンコを食べろ、似てるじゃん」というのと同じ暴論だ。完璧な健康と、苦しみながら無理やり死に至るまでの時間を引き延ばすのはカレーとウンコくらい違う。どんなにがんばってもどんなに医療が発展しても、医療者が提供できるのはカレーに似たウンコでしかない。

この世にカレーが存在しないという悲しみを聞いてくれるのは宗教とインチキ医療しか存在しないんだからそりゃ依存もするし、カレー味のウンコなんかいらない、完璧な健康を失った悲しみをただ共有してくれというニーズは至極まっとうだ。

 

だけど多くの医療者は患者の喪失に向き合うことをひどく恐れカレーに似たウンコを口に詰め込んで黙らせようとする。(そして医療者自身が病んで良識的な人ほど離職し、病的な構造に疑問を持たないメンヘラのみが生き残り、医療現場は蟲毒の壷と化している)

いいじゃん死ぬの怖いの普通じゃん。障害持ったらくやしいじゃん。そんな普通のこといいかげん普通に認めようよ。みんな何に意地張っちゃってるの?

 

 

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