雑記帳

リベラルでもフェミでもないただの愚痴

暗記ができないタイプの高IQの子の教育を試行錯誤する

私も私の子もIQが高いのだけど、とにかく単純な暗記ができなくて苦労している。どれくらいできないかというと、分数の割り算はひっくり返して掛け算にする、が覚えられないくらい。三角形の面積が底辺×高さなのも覚えられない。九九も分からん。意味の分からない作業はすぐに忘れてしまう。IQ70くらいなのかな???というくらい覚えられない。

なので普通に算数教育を受けると数の数え方からあやふやなケーキを切れない非行少年が爆誕してしまう。実際私は高校になるまで2ケタの足し算ができなかったし1時間が60分であることも分からなかった。

今回の記事は、そんな壊滅的な阿呆のくせに県で一番の進学校にストレート合格してそれなりにそれなりな大学に行けてしまうタイプの高IQをどうすればいいのかの試行錯誤の記録です。そういうタイプがどれくらい存在するか知らないけど。ていうか私と私の一族以外でそういうタイプに会ったことはないんだけど。

 

 

とりあえず娘の場合、小学校レベルの四則計算がすでに分かってない。掛け算と割り算の記号の見分けがつかないとか、足し算なのに突然引き算を始めるとか、割り算をひっくり返して計算し始めるとか、LD確定だろというレベルで分かっていない。

そのあたり歴代の担任の先生が根気よく教えてくれて、一応割り算のやりかたくらいは覚えられるようになったんだけど、今度はすぐに心が折れる。2問も解くともうやる気が無くなってしまうという、過去の私を超える逸材なのだ。なぜになくていいところばかり似てしまうのか。。

 

さすがにこれはまずいと思ったので数学を研究してる知人のところで数学合宿を開催した。

 

わりざんすらできない小学生を帝大の教授のところにつれてくとか我ながらどうかしてると思う。

で、数の概念的な部分についてがっつり話し合ってた。正直ママには何を言ってるのかさっぱり分からなかったけど、たぶん1+1が2とされるのはなんでなのかみたいな数学と哲学の悪魔合体みたいな感じの部分をやたらしゃべってたっぽい。よくわからんがPCモニター上に囲碁板みたいなの出してきて説明してたんだけどなにあれ。時間と空間の定義の話とかはそれなりに私もおもしろかった。多次元と虚数のあたりは普通におもしろかった。

 

そうやって数学の根底部分をある程度理解できたら、やっと大学入試レベルの数学が解けるようになってきた。

でもまだ中学レベルの算数はできない。自由に動く点pが1秒後にどうたら、みたいなやつ。あと数列と微積もまだ分かってない。あれをできるようになるためにはプログラミングをやらなければいけないので、PCを与えて物理演算エンジンでも自作させて、その後unityでも与えてみようと思ってる。

あと、物理と化学については私が本気出してがっつりと教えたので高校レベルくらいなら普通に解ける。加速度なんちゃらの物体がどうたら、とか、物質量いくらだと濃度がどうの、みたいなやつ。研究室に連れ込んで素粒子から教えたからね。。

 

とりあえずこれで、高校卒業レベルの数学物理化学についてはクリアできたと思う。あとは適当に参考書を与えておけば勝手に自習していくだろう。

でもまだ小学校中学校レベルの算数ができないんだよなー…

濃度や加速度は計算できるけど小学校のさんすうドリルは足し算なのに引き算をはじめちゃうし途中の計算式がぐちゃぐちゃになるし消しゴムかけすぎて紙がやぶけちゃうんだよーそもそも6と0を見間違えたりするんだよーもーなんなんだよーーー……

 

という、わけのわからないLD的なものについてでした。

これ、私が教育してるからまだ救われているけど普通に普通の教育を受けていたら本気でLDだっただろうし、成績もせいぜい中の下くらいで人生だいぶ苦労しただろう。最近、遺伝上の親というだけで子の養育を任せるのはよくないみたいな風潮があるけど、親のサバイバル技術を子に伝えていくと言う意味では遺伝上の親が子を育てるのは少なくとも私の一族に対しては有効な方法だと思う。一族の教育技法は確実に進歩してるもの。

 

謎LDについてまとめ

こういうタイプのLD的ななにかの人がどれくらいいるか分からないけど、とりあえずまとめておきます。

 

  • 単純なことほど分からない。
  • 意味の分からないことほど分からない。

という、一見救いようのない馬鹿に見えるが、

  • 意味の分かることならどんなに複雑でも簡単に分かる。
  • むしろ意味が複雑で厳密であればあるほど分かる。

ので、一般的な流れとは逆の学習をする必要がある。

普通は小学校→中学校→高校→大学→研究という風に習熟度を上げていくのだろうけど、我々はいきなり研究レベルからはじめなければいけないし、なんなら神学とか哲学とかからはじめないとこの世の理すら分からない。そして研究レベルが理解できたからといってそれ以下が理解できるわけではなく、微積は解けるが小学校の文章問題は解けないとか古文は読めるが宿題の作文は書けないとかいう現象が発生する。

なので小学校中学校が一番苦痛だし成績も悪い。高校3年生くらいからやっと学問の本質に入ってくるので楽になってくるが高校3年生になってから教えてもらっても手遅れ。

私の場合高校時点で初めてその仕組みを理解したので、大学受験と言う人生の大イベントまでの残り時間の短さに対する焦りとこれまでの無駄すぎる膨大な時間のむなしさで人生最大に病んだ。

 

 

謎LDの危険性

このタイプのLDの場合はとにかく馬鹿に見える。そして馬鹿用のカリキュラムを用意されてしまう。繰り返しなぞり書きするとか、毎日の勉強の時間を習慣づけるとか、簡単な足し算引き算を覚えるまで繰り返すとか、ピンポイントで最高難易度のことを要求されてそれをクリアするまではイージーモードに移行することを許されないというクソゲーを強要されてしまう。なまじ人当たりがよくかわいらしい容姿をしているせいで可哀想ランキング上位に挙がってしまい重点的に支援を受けてしまったりする。

でもやるべきは逆なのだ。ひらがなも書けない時期にいきなり哲学をぶちこむべきだし、大学図書館につれてくべきだし、研究者に教えを乞うべき。それをできる文化資本があるかどうかで将来が露骨に決まってしまう。

こういうのも一種の学習障害なので、高IQ向けの特殊学級が切実に欲しい。