なんだあれあんなサイコなゲームはじめてみた。コロナでストレスのたまった住民をさらに追い詰める仕様俺達の予想を軽く超えてくる漆黒の任天堂そこに痺れる憧れる。
まずタヌキ。無人島で自由気ままに暮らすゲームだと聞いてはじめたのにいきなりオリエンテーション。常に携帯させられ捨てることのできない支給スマホ。清く正しい住民としての心構えを説かれ、全ての行動はタヌキに監視されタヌキの許可を得ないと釣竿すら作れない。逃げようにも全面海。唯一の港ではまたタヌキ。タヌキに金を握らせなければ逃げ出すことはできず、逃げ出した先にもまたタヌキ。タヌキの支配から永遠に逃げられない。私の人生全てはタヌキの懐を潤すために存在する。私が島中駆け回って必死で素材を集めている間も鉢に刺されて死にかけている間も快適な広い屋敷ででっぷりした腹を揺らしてくつろいでいるタヌキに這いつくばって集めた素材を渡してわずかながらの現金を恵んでいただく。タヌキの髪形がどことなく黒電話に見えてくる。体格も似ている。
そこに勝手に入り込んでくる住民。勝手に建てられる家。侵食してくる住民。シズエとかいう善良そうなババアによる毎日の町内放送。町内に勝手に公開される個人情報。お前を見ているぞ市民幸福は義務です
テントを移動させることすらタヌキへの賄賂がいる、というのに気付いてゲーム機を叩き壊しそうになってやめた。もう二度とやらない。
あれすごいねなんか日本の嫌なとこ全部つまってる。いや、主語がでかいか。私の子供時代の嫌なとこ全部つまってる。地獄は常に善意で舗装されている。あれがホラーだと感じない人達によってリアル動物の森が作られてそこで閉じ込められている人がいて、コロナで順当に逃げ場を奪われていて、だめだなんかそういうこと考えてしまうとキリがないやめよう。
だから福祉で子供を救うのはだめなんだよどんなに精度を上げても福祉に認められないと救済が受けられないという形である以上駄目。私が嫌だと思う私だけの基準で私だけの判断で私自身を救うための逃げ場が無いといけなくて、だから自尊心を棄損された子供は誰かの許可がいる正しく合法の場所には逃げられない。自分の判断だけで家庭から逃げ出して身を隠せる場所、他者の判断ではなく自分だけの感覚に従って自分を守るための場所がコロナによって奪われていく。他人に感染させるリスクという美しいお題目によって口を塞がれ、他人の顔色だけに振り回され続けなければいけない。
なんかたぶん、私は基本死にかけボッチなのでコロナ自粛なんてまったくこれっぽっちも苦痛ではなくてなんなら嫌いな奴に会わなくてすんでせいせいしていて自粛が永遠に続いてもらっても構わないのだけどこんなに嫌悪を感じるのはたぶんそこなのだと思う。正しく隅々まで監視されている社会では自分の感性を放棄してマザーに認められるかわいそうランキング上位に上がることだけを考えて蜘蛛の糸を這い上がらなくてはならない。そんな人生はもはやマザーの子機でしかなくて私自身の生ではなく、マザーの外付け機器に成り下がるくらいなら疫病で死ぬ方がずっと幸せ。
今朝久しぶりに外に出てみたら年寄りが楽しそうにゲートボールしてて殺意わいたし、必要火急の用事で薬局行ったら年寄りが楽しそうに並んでマスク買い占めてたし、
はーしんどい。
PUBGやろ。
