多分私が「顧客が本当に必要だったもの」を発注するとしたらタイヤと木とロープを注文して自分で作っちゃう。だから私はいつまでたっても器用貧乏なまま出世しない。
でもたぶん、多くの人は自分が何を求めているのか自覚していなくて、自覚していないまま世の中が回っているらしくてなんか生命の神秘感じる。なんていうか「顧客が説明した要件」にきっちり沿ったものを作り上げてきたとして、顧客が言うことは「ごめん座るとこ木じゃなくてタイヤにして」だと思うんだけど、そういういい方できないのね大多数の人は。「もっと丸いフォルムで優しさを感じるデザインに」とかクソみたいなことを言ってくる。なんだよ優しさって。そこからあーはいはいタイヤねって汲み取って差し上げる作業が必要っぽい初めて知った。みんながよく苦労してるのこれだったんだ。
あとこれ搾取とか簡単に発生しうるな。
デザイナーやプログラマが上げた成果物を「もっと優しさを加えたフォルムに」とか言えば却下できてしまうわけで。それでしれっとデザイン盗用とかもできる。ちょっと法律に詳しければ訴えられないように盗用するのはわけない。
パワハラの温床でもあるな。
自分の一言で下々が右往左往するのを見るのはさぞ楽しかろう。しかもよりよいものも作るためとか売り上げのためとか大義名分もあって正義の振りしていじめができるなんてそりゃ中毒性もあろう。私みたいな元ご神体ならともかく普通の人にはこの快感に逆らうの難しそう。しかもこれやれば部下の成果を横取りできるんだもんな特しかないやらない理由がない。
世の中の仕組みがちょっと分かった。
結論
馬鹿が上に居座ると馬鹿な世の中になる。
