頭が悪いから計算ができないとか漢字が読めないとかはわかるんだけど、頭が悪い人ってなぜかやたらめったら攻撃的で卑屈ですぐ逆ギレして厄介な人が多い。頭が悪いのは別にどうとでもなるけど性格の悪さはどうしようもない。だから性格が悪くなる原因を解明して予防できればいろいろ解決しそう。
ということで、ここ数年いろいろやってみた知見。
まず頭の悪さを体験してみようということで、集団の中で自分だけが圧倒的に頭が悪くて周りの人が何やってるかさっぱりわからん、という状況に身を置いてみた。
これが案外難しくて、ただ専門外の話に混ざるんじゃ駄目だった。たしかに、専門外で全然知らない分野の話だと何を話しているか分からないし会話にも加われないんだけどでも聞いてるだけで普通に面白い。貝の肉抜きする話とか腐乱死体からRNA分離する方法とか深海でレアメタルとる話とか、すげぇぇ！てなる。楽しかった。あと専門的すぎてわからん時は普通に退屈なだけだった。なので別に性格が悪くなる要因は無い。
それでたぶん、バラモンリベラルはここで止まってるんだと思う。
漢字が読めないならフリガナふってあげるし計算出来ないなら電卓作ってあげるし、難しいことが分からないなら簡略化して説明してあげれば平和だね、てなってる。それが頭が悪い人の逆鱗に触れるこういうだと気づいてない。
ということでさらに実験を進めてみた。
頭のいい人にとって｢まだ知らないこと｣はあるけど｢どんなにがんばっても理解できないこと｣ってほとんどないんだよね。
でも頭の悪い人ってのは毎日漢字練習しても漢字が読めない人なわけで世の中が｢どんなにがんばっても理解できないこと｣で埋め尽くされているはず。つまり私は｢どんなにがんばっても理解できないこと｣を体験しなくてはならない。
これがとても難しくてな。。。
なにせ大概のことは学びさえすれば普通に理解できるから。
ということで、頭の悪さをマシンで疑似体験してみた。とりあえず、みんなデスクトップなのに私だけスマホフリック入力でテキスト会議してみた。
スマホだとまず漢字変換ができない。これによって頭悪いあるあるの｢みんなは専門用語をバンバン使うのに自分だけ使えない｣を疑似体験できる。
ついでにちょいとスクリプトをいじって私の画面だけランダムに文字化けさせてみた。
でもこれだけだと普通に｢みんなは分かってるけど私だけ分からない｣なだけで、なら私だけ個別にわかりやすく説明してもらえばいいじゃん？で終わる。ちょっとめんどくさいけどしょうがないよね。
それでそこからずっと進まなかったんだけど、ここに利害関係を入れると一気に性格が悪くなるという大発見をした。ここからが本題。
どういうことかというと、囚人のジレンマゲームに頭が悪いルールを入れると一気に誰も信じられなくなる。
みんなが難しいことを言っていて私だけ理解できない、そしたらみんなが親切そうに私に助言してくれる、でも誰が味方で誰が敵か分からない。
これだけでも十分疑心暗鬼になるけどさらに難易度が高いのが、勝ったか負けたか分からない点にある。
頭が悪いルールを入れると自分が客観的にどう見えてるかが分からなくなる。自分の書いた文章がマトモかどうか自分では判別できない。自分の勝利点がちゃんと計算できない。相手に比べて勝ったか負けたかも分からない。
そうなると、相手からどういう態度をとられるか、が自己評価に直結する。
自分が何点だったか計算できないけど、相手がヘコヘコ媚びへつらってくるからきっと俺はあいつより偉いんだろう、しか価値基準が持てない。
学問というのは大変自尊心を満たすものであり学問できない知能の人は自尊に飢えている、というのはうっすら思ってたけどまさかここまでとは。
なんかもう当たり前すぎて自覚しにくいけど、なんで我々が時間作って自腹切って勉強するかって資格とりたいとか儲けたいとか以前に、私はまた一歩真理に近づいた、という満足感がすごいからなんだと思う。もうそれだけで誰に何を言われようと平気で生きていける。学問できるというのは人生の勝利を約束されているに等しい。
頭が悪い人は自分が勝ったか負けたか判断できない。だから相手が自分をどう扱うかが自己評価に直結する。
弱者男性が自分より下の女を必要とするのもその辺なんだろう。女が偉そうにしていると自分が偉くなくなるから。
だとするとどうすればいいのかって、そりゃ彼らが頭が良くなれば全て解決だけどたぶんそれは無理だから、やっぱり彼らの帰属できるコミュニティを作るのが現実的。福祉とかとは微妙に違う、ナショナリズム的な何か。
それがなんなのかまだ分からないんだけど、とりあえず頭が悪いと自己評価が定まらず、他者評価に依存する、という発見でした。
