最近の仮説。
昔女子にいじめられた俺は女全般に復讐する権利がある!みたいなのとか、クロワッサン生活を進められてやってみたけどやっぱモテないじゃんうそつき!みたいなのとか、ああいうわけわからない思考回路のうち何割かは「他者と他者が区別できてない」なのでは。自己と他者の区別ではなく、他者と他者の区別。
あたりまえだけど他者というのは無数にいてそれぞれ独立した存在なわけで、私が男に痴漢されたからといって男が全員痴漢だとかすべての男は私に謝罪すべきとかにはならない。ならないけど、人間追いつめられると「私に危害を加えた他者=全世界」になりがち。だからこそそのお気持ちをちゃんとケアしてかないとね。
とかそういうレベルの話ではなく。
なんか、本当に本気で他者を一塊の生命体だと思っている感じというか。
その認識だと他者を信頼するのが著しく困難になる。
たとえば「俺を振った女」がいたとして、増田で「どうすればモテるか」聞いたとして、「クロワッサン式丁寧な生活をしろ」というアドバイスが返ってきたとして。
普通に考えて「俺を振った女」と「クロワッサンを進めてきたやつ」は違う人間であって「俺を振った女」がクロワッサンライフを好むかどうかはわからない。ていうか「俺を振った女」張本人に聞かない以上すべて仮説にすぎずクロワッサンでもライザップでも脱毛でも手あたり次第やってみて反応をみるしかない。
でも「俺を振った女=クロワッサンを進めてくる奴」という認識だとこれは「俺を振った女が俺にクロワッサンライフを進めてきた」になるわけで、つまり「クロワッサンライフをしたら俺君のこと好きになってあげるv」に聞こえる。なのにクロワッサンライフをしても俺を振った女は俺を好きになってくれないうそつき!
みたいな風に見当違いな憎悪を募らせていくと考えれば、彼らが手を差し伸べてくれる属性、女性や家族や母親や福祉に対して噛みつく理由もわかる気がする。
カウンセラーに「仕事がうまくいかない」と相談して「上司にちゃんと挨拶してみてはどうか」と言われて挨拶してみたけどやっぱりうまくいかなかったとして、カウンセラーはあくまで一つの提案として言っただけなんだけど、カウンセラー=上司だと思ってみるとこれは「俺に挨拶したら認めてやる」と言ったからがんばって挨拶したのに認めてくれないとんだパワハラ上司に見える。挨拶すれば大丈夫って言ったじゃんカウンセラーのうそつき!みたいな不信感。
そうすると全ての言葉が「シャネル買ってくれたら俺君のこと好きになってあげちゃうかもv」に聞こえる。彼らが女はワガママ放題甘やかされ放題だと主張するのもこの辺の認知の歪みから来ていそう。クロワッサン読め清潔感だせ服買え誠実になれみたいなの、すべて「俺を振った女」が言っていると思っているのでは。
これ、すごい気持ち悪い思考よな。
当事者目線では
「俺はあの子に振り向いてもらいたい」を自覚できず、すべての言説が「気になるあの子」からの言葉に聞こえて、でも現実はそうじゃないからあの子は振り向いてくれない。真摯に努力すればするほどあの子はとてつもない要求を無限に突き付けてくる。
でもこの気持ちを向けられる側目線では、
勝手にすり寄られてほしくもないものプレゼントされて頼んでもないのに勝手にいろいろ押し付けてきてほめてあげないとキレ散らかしてなんもしてないのにどんどんどんどん憎まれて下手するとストーカーや性被害まで発展する。
でもすごい身に覚えある。。
こういうのぶつけられてなんかしらないが力づくで押し倒されて半狂乱で怒鳴り散らされて、でもそういうのをうまくかわすのが「女のたしなみ」みたいな。
女は男の暴力に抵抗できない。
というのは大嘘で、やろうと思えばいくらでもやりようはあるんですよ我らサピエンスには。地獄の果てまで追って行って破滅させることも弱みを握って奴隷にすることも、なんなら殺すこともできる。だいたいいくら筋力があってもケンカもまともにしたことのないぼうやなんか隙だらけなわけで。でもそれをやっても脅しと褒美でしか動かないいつ裏切るか分からないような奴隷なんか邪魔でしかなしかといって野放しにするとストーカー化してそれはそれで邪魔くさい。結局こういうのに目をつけられたら調伏して信者にしておくのが一番面倒がない。めんどくさいいが。めっちゃめんどくさいが。でも総合的に考えて相対的に面倒が一番少ない。めんどいが!!!
いままでこういうどうしようもない馬鹿の処理は私がやってきたような個人的なケアに丸投げされていて取りこぼされた馬鹿は野放しで不幸を垂れ流してきたわけで、それは全人類にとって不利益なので、そろそろ弱者男性に限らず全ての人類の情操教育をもうちょっと真剣に考えたほうがいいんだろなと思いました。