年末年始のゴミみたいなしがらみにげんなりしつつケア労働について考えていたらちょうどタイムリーな記事がいくつもあがっていたので書く。
参考記事
これら３つの記事の要約
「僕ら私らを無限にヨシヨシしておだてて掃除洗濯家事育児から仕事のお膳立てまでめんどくさいこと全てやってくれる奴隷を得られないからいろいろ大変」
これは「嫁」という言葉が女性差別だからよくないとかそういう表層の話ではなくてな。ビジネス上の付き合いしかない「マネージャー」や「女房役」には見捨てられるほど使えねー人間を愛情だけで無償で無限に面倒見てくれる存在が必要、って、おまえ一人生かすのにどんだけのリソースをぶちこめと要求するおつもりですか？？？？てこと。嫁は無限リソースではないのよ。むしろ嫁適性があるのはめちゃくちゃ有能で希少な人材でひっぱりだこなんで半人前の相手なんかさせるのは世界の損失。
で、たぶん大昔には貴族の成人男性のみが「人間」でそれ以外は全員「人間」にお仕えする「嫁」だったのだろうと思うのね。古代ローマとか。それが近代以降「人間」の範囲がどんどん広がって逆に「嫁」はどんどん減って、現代では「滅私奉公してお仕えする嫁」的存在は絶滅してしまった。
それで昔は貴族様だった属性の人たちが「嫁」をひっぺがされて、なぜだ俺に隷属する嫁は俺の当然の権利なのに！ってなってるのが現代。「嫁」が山ほどいた時代の「きちんとした人間」像をそのまま実践しようとして無理になってたり、「きちんとした人間」を他人に要求して老害化したりいろいろ発生してる。
嫁という奴隷を前提とした「きちんとした人間」ができない、というのは多かれ少なかれ現代人に共通する課題で、これに対するアンサーとして「嫁となる奴隷が欲しい、奴隷を得るのは正当な権利、誰かの（多くは女性の）人権を制限して俺をヨシヨシする奴隷をあてがえ」とか主張したら「うるせぇだまれ黙って一人で死ね」になるわけで、そっち方向はもう詰んでるの分かり切ってるよね。精神科医として生々しい現場を見ているはずの人が嫁奴隷制度が詰むというのをもしかしてご存じない？診察室で何をみてるの？…て思ったど診察室で何も見てない医者なんて山ほどいるわ。ていうかなんも見てない図太さがない奴から医者を辞めてったわそうだったわ。。。
で、最初にも書いたけど、嫁適性ってのは「女だったら無限に持ってて当然」みたいに思われてめっちゃくちゃゴミみたいな最底辺みたいな扱いされるけど実はすごい貴重なのね。分かってない精神科医やソーシャルワーカーに「家族なんだから面倒見ろ」とか平然と言い放たれたりするんだけどもそれできるのすごいハイスペだけなんですよ。
だから嫁適性がある人類は己の嫁適性を適切にマネジメントする能力を育てる責務がある。
つまり、黙って食器を洗ってあげたり、朝早く起きてお弁当に手作り唐揚げを作ってあげたり、体育着のシミをおとしてあげたり、そういうのしている場合じゃない。
もし世界中全ての人間が嫁というノーブレスな人類であれば、いつでも片付いたシンクとかお弁当の手作り唐揚げとか真っ白な体育着にかけられた手間を理解して感謝し適切な報酬が発生するかもしれないけども、残念ながら大半の人類は嫁力の尊さを理解する能力に欠けてる半人前なので。嫁が食器を洗い続ける限り、やつらはシンクはいつでもきれいなのがあたりまえだと思っている。嫁が発達障害者を支える限り、精神科医は嫁の献身は無償だと思って平然と要求してくる。
だから必要なのは人の営みに欠かすことにできない嫁力を理解できない下等人類を教え導き、管理し、時に見捨て、我らの働きに見合った高い立場と報酬を確保するよう活動すること。これこそが嫁適性を持って生まれてしまった高貴な人類の責務と言えましょう。
てことでだな。
「僕を私を無限ヨシヨシしてくれる嫁がいないなんてさべつーーー！」な人を作ってしまうのは嫁側にも責任の一端がある。
わかる。すごくわかる。嫁適性がある人類にとって、目の前に置かれたサラダをきれいに取り分け注文を取りまとめテーブルの上を拭き上司に愛想笑いする嫁業務をやるほうがずっと楽なのわかる。でも嫁がそれをやるのは関係者全員不幸への道に追いやることなの。だからさ、サラダが欲しいなら自分の分だけ取ろう。汚れた食器が気になるならだれがいつ洗うか家族で話し合おう。嫁業務は無償でも無限でもなく、生ごみは誰かが捨てないとずっとそこにある、ってのをわかってないタイプの人にはそれを教えてあげよう。
てことで、弱者男性とか関係弱者とか人間関係うまくつくれない発達障碍者とかあとずっと履かされてきた下駄を奪われて発狂してる老害とかに対して周りの人がどいうことができるかでした。まぁ難しいけどね。結局さっさと縁を切って底つきさせてあげるのが一番の親切だと思う。
